hot
by とうみ さなさてと、買物に行きましょうか。もう少しだけ運転しますね、お願いします。
それにしてもロッジがあって助かりました。久々に屋根のあるところで寝られますね。近くに商店街もあってよかったです。おかげで今日は夕食がしっかり作れそう。そうだなぁ、がっつり肉料理にでもしましょうか。もちろんあなたの分も作りますからね。それから、少し冷えるのであたたかいスープでも作りましょう。
――――そういえば、あの日も肌寒い日でしたねぇ。
僕は本を読みながらゆっくりお風呂に浸かっていたんです。
そうしたら出かけていたはずのあの人が飛び込んできて……。
急いでいたのか呼吸も荒くて、しもやけで少し紅い顔。そして僕をじっと見るんです。まるで、子犬みたいな顔で。
なんだか可愛かったなぁ。
なんて、あの図体に言うのもなんですが、あはは。
それから僕があがってあの人の手を触れたらやっぱりちょっと冷たかったんです。だから、風邪をひかないように夕食はスープ作ったんですよねぇ。
玉葱、人参、じゃがいも、キャベツ、ブロッコリー、セロリ、しめじ、ひよこ豆、ベーコン、それからホールトマト。具だくさんで栄養いっぱいの……あの人みたいな紅いミネストローネ。
ああ、そうだ、今夜のメニューも。